事故後に症状が残っていて困っている方へ(交通事故後のリハビリ通院)

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トンネルで起こる事故につながる心理現象

2026年07月30日

皆様、こんにちは。

大阪府門真市で交通事故専門の施術を行っている、まつもと鍼灸整骨院の院長の松本です。

当院では、交通事故に遭われた方への施術だけでなく、事故を未然に防ぐために知っておきたい交通安全情報も定期的にお伝えしています。

 

お盆や大型連休には、帰省や旅行、レジャーなどで高速道路を利用する機会が増えます。高速道路を走行していると、長いトンネルを通過することも少なくありません。

 

トンネル内は一般の道路とは異なり、周囲が暗く、景色の変化が少ないうえ、壁に囲まれた閉鎖的な空間です。そのため、ドライバーの視覚や速度感覚に錯覚が起こりやすく、知らないうちに車間距離が短くなったり、車線の片側へ寄ったりすることがあります。

 

今回は、トンネル内で事故につながる可能性がある代表的な心理現象についてご紹介します。

 

 ①見た方向へ車が寄ってしまう「視覚吸引作用」

 

人には、気になるものや危険を感じたものを無意識に見続けてしまう性質があります。そして運転中は、視線を向けた方向へハンドル操作も引き寄せられやすくなります。これを「視覚吸引作用」と呼びます。

 

トンネル内で壁との距離が気になり、壁ばかりを見ていると、かえって車が壁側へ寄ってしまうことがあります。また、隣の車線を走る車を注視すると、無意識にその車へ接近してしまう可能性もあります。

 

並走している車が幅寄せしてきたように感じる場合でも、実際には自分の車が相手側へ寄っていることも考えられます。特に、左右の車線を走る車が同時にトンネルへ入った場合は、お互いが壁から離れようとして、トンネルの中央側へ寄ってしまうことがあります。

 

対策としては、壁や隣の車を見続けるのではなく、進行方向の少し遠くへ視線を向けることが大切です。車線の白線を視野に入れながら、自分の車が車線の中央を走っているか確認しましょう。

 

②速度を感じにくくなる「流体刺激の減少」

 

車を運転しているとき、私たちは道路脇の建物や木、標識などが後方へ流れていく様子から、自分の車の速度を感じ取っています。この視覚的な刺激は「流体刺激」と呼ばれています。

 

しかし、トンネル内は壁面が連続し、外の景色のような変化が少ないため、流体刺激が弱くなります。その結果、実際には速い速度で走っていても体感速度が遅く感じられ、無意識にアクセルを踏み込んでしまうことがあります。夜間の道路でも同じように速度感覚が鈍りやすいため、注意が必要です。

 

トンネル内では感覚だけに頼らず、こまめに速度計を確認し、制限速度を守って走行しましょう。下り坂になっているトンネルでは、アクセルを踏み込んでいなくても速度が上がる場合があるため、特に慎重な速度管理が必要です。

 

③前の車が止まって見える「追従静止視界」

 

自分の車と前方車両がほぼ同じ速度で走っていると、前の車との位置関係が変化しにくくなります。そのため、前の車と自分の車が止まっているように感じたり、実際よりも遅い速度で走っているように錯覚したりすることがあります。

 

これが「追従静止視界」と呼ばれる現象です。

 

この状態では、実際の速度に対する認識が薄れ、車間距離が短くなっていても危険を感じにくくなります。前方で急ブレーキや渋滞が発生した際に反応が遅れ、追突事故や多重事故につながるおそれがあります。

 

前の車だけを見続けず、さらに前方の交通状況まで広く確認することが重要です。また、「近づいてから離れる」のではなく、最初から十分な車間距離を確保しておきましょう。

 

道路交通法でも、前の車が急停止した場合に追突を避けられるだけの車間距離を保つことが求められています。高速道路では、前の車が通過した地点に自分の車が到達するまで、少なくとも3秒程度の間隔を確保する方法が一つの目安になります。

 

④圧迫感によって横へ寄る「偏位走行」

 

トンネル内では、壁が近くにあることで心理的な圧迫感を覚えることがあります。特に道幅が狭いトンネルや大型車と並走している場面では、壁や大型車から離れようとして、反対側へ無意識に寄ってしまうことがあります。

 

例えば、左側の壁を怖いと感じて右へ寄ると、追越車線を走る車に接近する危険があります。反対に、右側を走る大型車を避けようとして左へ寄りすぎると、壁や縁石へ接触する可能性があります。

 

圧迫感を感じたときほど急にハンドルを切らず、白線と自分の車の位置を落ち着いて確認しましょう。大型車との並走を長く続けないことも大切ですが、無理な加速や急な車線変更は避け、安全な状況で距離を取るようにしてください。

 

⑤トンネルの出入口で起こる視界の変化

 

トンネル内だけでなく、出入口付近でも注意が必要です。

 

明るい屋外から暗いトンネルへ入ると、入口付近が黒い穴のように見え、トンネル内の状況を確認しにくくなることがあります。これは「ブラックホール現象」と呼ばれています。

 

反対に、暗いトンネルから明るい屋外へ出るときには、出口が白くまぶしく見え、前方の車や道路状況が見えにくくなることがあります。こちらは「ホワイトホール現象」と呼ばれる現象です。

 

いずれも、急激な明るさの変化に目の調節が追いつかないことで起こります。

 

トンネルへ入る直前や出口へ近づいたときは、急な速度変化や車線変更を避け、前方の状況をいつも以上に慎重に確認しましょう。

 

トンネルでの事故を防ぐために意識したいこと

 

トンネル内は、暗さや圧迫感、景色の少なさによって、普段よりも視覚や速度感覚が乱れやすい環境です。

 

事故を防ぐためには、次のような運転を心がけることが重要です。

 

・速度計を定期的に確認する

・前の車との車間距離を十分に取る

・壁や隣の車を見続けない

・進行方向の少し遠くへ視線を向ける

・白線を目安に車線の中央を走る

・前の車だけでなく、その先の交通状況も確認する

・急なハンドル操作や車線変更をしない

 

警察庁も、高速道路を走行する際には安全な速度と車間距離を確認し、電光表示板やハイウェイラジオなどから前方の事故や故障車、落下物などの情報を早めに入手するよう呼びかけています。

 

また、眠気や疲労がある状態では、危険を発見してからブレーキを踏むまでの反応が遅れやすくなります。長距離運転の際は無理をせず、サービスエリアやパーキングエリアで適度に休憩を取りましょう。

 

普段車の運転をする機会が多い方でも油断せず、トンネル特有の心理現象を知ったうえで、安全な速度と十分な車間距離を保つことが事故防止につながります。

 

もうすぐお盆休みですね。

帰省や旅行などで高速道路を利用される際は、時間に余裕を持った運転計画を立て、焦らず安全運転を心がけましょう。

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