交通事故で相手が無保険だった時の対応は?
2026年09月24日

皆様、こんにちは。
大阪府門真市で交通事故によるケガの専門施術を行っている、まつもと鍼灸整骨院の院長の松本です。
当院では、交通事故に遭われた方への施術だけでなく、事故後に知っておくことで不利益を防ぐことができる交通事故や自動車保険に関する情報についても定期的にお伝えしています。
交通事故に遭った時、多くの方は「相手の保険会社が治療費や車の修理代を支払ってくれる」と考えているのではないでしょうか。
しかし、交通事故の加害者が必ずしも十分な自動車保険に加入しているとは限りません。
実際には、
「相手が任意保険に加入していなかった」
「車検が切れていて、自賠責保険まで切れていた」
というケースもあります。
では、このような無保険の車との交通事故に遭ってしまった場合、被害者は治療費などをすべて自分で負担しなければならないのでしょうか?
今回は、相手が保険に入っていなかった場合に利用できる補償について、分かりやすくご説明します。
相手が「任意保険」に入っていなくても自賠責保険が使える場合があります
まず知っておきたいのが、「自賠責保険」と「任意保険」の違いです。
自賠責保険は、自動車やバイクなどを運転する際に法律で加入が義務付けられている保険で、交通事故の被害者を救済するための最低限の対人補償を目的としています。
そのため、事故の相手が任意保険に加入していなかったとしても、自賠責保険に加入していれば、人身傷害については自賠責保険へ請求できる可能性があります。
交通事故によってケガをした場合、自賠責保険では被害者1人につき傷害部分で120万円を上限として、治療費や通院交通費、休業損害、慰謝料、診断書などの文書料といった費用が補償の対象となります。
つまり、
「相手が任意保険に入っていない=治療費がまったく補償されない」
というわけではありません。
ただし、自賠責保険は基本的に人身、つまり「人」に対する損害を補償する制度です。
そのため、自分の車の修理費や、事故によって壊れた携行品などの物的損害については、自賠責保険から補償を受けることはできません。
また、ガードレールや建物などを壊した場合の損害についても自賠責保険の対象外です。
このような物損部分については、原則として加害者本人に請求することになります。
相手の自賠責保険まで切れていたらどうなる?
さらに問題となるのが、事故の相手が任意保険だけではなく、自賠責保険にも加入していなかったケースです。
例えば、車検切れの自動車をそのまま運転しており、それに伴って自賠責保険の有効期限も切れていたというケースなどが考えられます。
本来、自賠責保険への加入は法律で義務付けられていますが、現実には無保険の状態で走行している車両がまったく存在しないとは言い切れません。
相手が自賠責保険にも加入していない場合、本来であれば交通事故によって発生した損害を加害者本人に請求することになります。
しかし、ここで問題になるのが加害者の「支払い能力」です。
治療が長期間に及んだり、仕事を休んだり、後遺障害が残ったりした場合には、損害額が非常に大きくなる可能性があります。
加害者に十分な資力がなければ、損害賠償を請求できたとしても、実際には全額を回収することが難しくなる場合があります。
そこで重要になるのが、ご自身が加入している自動車保険です。
「人身傷害保険」が自分を守ってくれることがあります
相手が無保険だった場合に非常に重要になるのが、ご自身の自動車保険に付いている「人身傷害保険」です。
人身傷害保険は、契約内容によりますが、自動車事故によって自分や家族などがケガをした場合に、治療費や休業による損害、精神的損害などについて、ご自身が加入している保険会社から補償を受けられる保険です。
そのため、
「相手が任意保険に加入していなかった」
「相手の自賠責保険まで切れていた」
という場合でも、ご自身の人身傷害保険から補償を受けられる可能性があります。
ただし、人身傷害保険の補償範囲や保険金額、歩行中の事故まで補償されるのかなどについては、それぞれの契約によって異なります。
事故が起こってから慌てて確認するのではなく、普段からご自身の自動車保険の補償内容を確認しておくことが大切です。
人身傷害保険も使えない場合には「政府保障事業」があります
では、
「相手は自賠責保険にも加入していない」
「自分の人身傷害保険などからも十分な補償を受けられない」
という場合はどうなるのでしょうか。
このような被害者を救済するために設けられているのが「政府保障事業」です。
政府保障事業とは、ひき逃げ事故で加害車両が分からない場合や、自賠責保険に加入していない無保険車による事故など、自賠責保険では救済を受けられない被害者に対して、国土交通省が加害者に代わって損害を塡補する制度です。
政府保障事業にも法定の限度額があり、傷害については120万円、死亡については3,000万円、後遺障害については障害の程度に応じた限度額が設定されています。
ただし、自賠責保険とまったく同じ仕組みではなく、治療に関しては原則として健康保険を使う必要があります。
また、物的損害については政府保障事業でも対象になりません。
そのため、「無保険車との事故なら何でも国が補償してくれる」という制度ではないことには注意が必要です。
交通事故に遭ってからではなく、事故に遭う前に保険を確認しましょう
当院では開業以来20年以上にわたり、多くの交通事故患者様のご相談や施術に携わってきました。
その中では、事故の相手が任意保険に加入していなかったというケースもあります。
交通事故は、相手を選ぶことができません。
どれだけ自分が安全運転を心掛けていても、相手の不注意によって事故に巻き込まれる可能性があります。
そして事故の相手が、十分な保険に加入しているとも限りません。
だからこそ大切なのが、「相手の保険だけに頼らず、自分自身を守るための保険に加入しておく」という考え方です。
特に人身傷害保険や車両保険、弁護士費用特約など、ご自身の保険について一度確認してみることをおすすめします。
「任意保険には入っているから大丈夫」と思っていても、契約内容を詳しく確認すると、想像していた補償と違っていたということもあります。
交通事故の補償について分からない場合はご相談ください
交通事故に遭った直後は、身体の痛みに加えて、
「治療費はどうなるのか」
「相手が保険に入っていない」
「自分の保険は使えるのか」
「どこに連絡したらいいのか」
など、さまざまな不安が出てきます。
特に無保険車との事故では、通常の交通事故よりも手続きが複雑になる場合があります。
大阪府門真市の、まつもと鍼灸整骨院では、交通事故によるケガの施術だけでなく、事故後の対応についても可能な範囲でアドバイスを行っています。
また、当院では保険代理店とも提携しておりますので、「現在加入している自動車保険の補償内容を一度確認しておきたい」という方には、保険内容を見直すきっかけとしてご相談いただくこともできます。
交通事故は、いつ、どこで起こるか分かりません。
事故に遭った時に「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、ぜひ一度、ご自身やご家族の自動車保険の補償内容を確認してみてください。
そして、万が一交通事故に遭い、相手が任意保険に加入していなかった場合でも、「補償を受けられない」とすぐに諦めず、保険代理店・保険会社などに連絡して、自賠責保険やご自身の人身傷害保険、政府保障事業など、利用できる制度がないか確認することが大切です。












