大雨の時の車の運転で注意すること
2026年08月18日

皆様、こんにちは。
大阪府門真市で交通事故専門の施術を行っている、まつもと鍼灸整骨院の院長の松本です。
当院では、交通事故に遭われた方への施術だけでなく、事故を未然に防ぐために知っておきたい交通安全情報についても定期的にお伝えしています。
今回は、近年増えている局地的な豪雨を踏まえて、「大雨の時に車を運転する際に注意していただきたいこと」についてお話ししたいと思います。
2026年8月の千葉豪雨では車内に閉じ込められる死亡事故も
2026年8月13日から14日にかけて、千葉県では非常に激しい雨が降り、複数の市町村にレベル5の大雨特別警報が発表される事態となりました。
消防庁の発表でも人的被害や多数の浸水被害が確認され、その後も被害状況の確認が続きました。
特に私たち車を運転する人にとって忘れてはいけないのが、道路の冠水による車の水没事故です。
報道によると、佐倉市では冠水した道路で車が動けなくなり、66歳の女性が車内に閉じ込められて亡くなりました。また、柏市でも高齢の女性が車内に閉じ込められ、救助される事態が発生しています。
今回の豪雨では、水没した車に閉じ込められて亡くなったケースが複数報じられました。
このようなニュースを見ると、「自分なら水が深くなる前に車で通り抜けられるのではないか」と考えてしまう方もいるかもしれません。
しかし、これが非常に危険な判断なのです。
「これくらいの水なら通れる」という判断が危険
冠水した道路で最も怖いのは、車内から見ただけでは水深がほとんど分からないことです。
普段走り慣れている道路であっても、大雨になると状況は全く違います。道路の低い部分に水が集中していたり、マンホールのふたが外れていたり、側溝との境目が分からなくなっていたりする可能性があります。
特に注意したいのが、鉄道や道路の下を通るアンダーパスです。
アンダーパスは周囲より道路が低くなっているため、短時間の集中豪雨でも急速に水がたまることがあります。国土交通省も、集中豪雨の際にはアンダーパスや過去に冠水した低い道路などで水がたまり、通行に支障が出る可能性があるとして注意を呼びかけています。
前の車が通ったからといって、自分の車も通れるとは限りません。
道路が冠水していたら「行けるかどうか」を考えるのではなく、「入らない」と判断することが最も安全です。
大雨そのものが交通事故の危険を高めます
冠水していなくても、激しい雨の中での運転には大きな危険があります。
気象庁によると、1時間に20~30mmの強い雨ではワイパーを速くしても見づらくなり、30~50mmの激しい雨では道路が川のようになり、高速走行時にはタイヤと路面の間に水の膜ができる「ハイドロプレーニング現象」が起こる可能性があります。
さらに、1時間に50~80mmの「非常に激しい雨」になると、気象庁は「車の運転は危険」としています。
大雨の際は視界が悪くなるだけでなく、前方車両や歩行者の発見が遅れ、ブレーキをかけても普段より停止するまでに距離が必要になることがあります。
そのため、雨が急激に強くなってきた場合は、速度を落とすだけではなく、状況によっては安全な場所へ車を停め、雨が弱くなるまで運転を控えることも大切です。
車は水に強い乗り物ではありません
「車は多少の水なら走れる」と思われがちですが、国土交通省は、「自動車は深い水の中を走行することを前提として設計されていない」と注意喚起しています。
水深が車の床面を超えると、電気装置の故障やエンジン・モーターの停止などが起こり、突然動けなくなる可能性があります。
さらに水位が上昇し、ドアの下端付近まで水が来ると、外側からかかる水圧によってドアが開けにくくなります。ドアの高さの半分を超えるほど水位が上がると、車内からドアを開けることは非常に困難になります。
つまり、
「危なくなったら車から降りればいい」
という考えでは遅い場合があるのです。
これが今回の千葉豪雨から私たちが学ばなければならない重要な教訓だと思います。
万が一、車が冠水して動けなくなったら
もし冠水した道路に入ってしまい、車が停止した場合は、車を守ることよりも自分や同乗者の命を守ることを最優先してください。
車内に水が入り始めた場合は、シートベルトを外し、パワーウインドウが作動するうちに窓を開けて脱出することが重要です。
窓が開かない場合に備え、車内には緊急脱出用ハンマーやシートベルトカッターを、運転席から手が届く場所に常備しておくことをおすすめします。
JAFの実験では、車のキーやスマートフォン、ヘッドレストなどでは窓ガラスを割ることができず、脱出用ハンマーでは割ることができたという事例があります。
ただし、フロントガラスや一部のサイドガラスには「合わせガラス」が使用されており、脱出用ハンマーでも割れない場合があります。
自分の車のどのガラスから脱出できるのかを、事前に確認しておくことも大切です。
大雨が予想される日は「車に乗らない」という選択も
私が今回最もお伝えしたいのは、運転技術だけで大雨の危険を回避しようとしないことです。
大雨警報や洪水警報が出ている場合や、短時間に急激に雨が強くなっている場合には、
「予定があるから」
「仕事だから」
「いつもの道だから」
「少しくらいなら大丈夫だろう」
という理由で無理に車を走らせないことが重要です。
特に、アンダーパス、河川沿い、低い土地、地下へ向かう道路などは避け、すでに道路が冠水している場合には絶対に無理をせず迂回してください。
遠回りになったとしても、命より大切な予定はありません。
まとめ
2026年8月の千葉県の豪雨では、冠水した道路で車が動かなくなり、車内に閉じ込められて命を落とすという痛ましい事故が実際に起こりました。
大雨の際に最も大切なのは、「冠水した道路には進入しない」「危険になる前に運転をやめる」という判断です。
近年は短時間で急激に雨量が増えることもあります。出発時には普通の雨だったとしても、わずかな時間で道路状況が大きく変化することがあります。
天気予報や雨雲レーダー、警報などを確認し、「危ないかもしれない」と感じた時点で予定やルートを変更してください。
そして、万が一に備えて、緊急脱出用ハンマーやシートベルトカッターを車内の手が届く場所に準備しておきましょう。
交通事故だけでなく、大雨による冠水や水没事故も、ほんの少し早い判断によって防げる可能性があります。
今回の千葉豪雨を「遠くで起きた災害」と考えず、私たち自身が車を運転するときの教訓として生かしていくことが大切です。
大阪府門真市の、まつもと鍼灸整骨院では、今後も災害や交通事故に遭わないための情報や、万が一遭ってしまった際に知っておきたい情報を発信してまいります。












